TGV inOui

曖昧さ回避 この項目では、フランスの高速列車ブランドについて説明しています。資生堂の化粧品ブランドについては「INOUI」をご覧ください。
TGV inOui
モンパルナス駅に停車中のTGV inOui(前方の編成)
モンパルナス駅に停車中のTGV inOui(前方の編成)
基本情報
フランスの旗 フランス
種類 高速鉄道
開業 2017年7月2日
所有者 フランス国鉄
運営者 フランス国鉄
公式サイト https://www.oui.sncf/tgv-inoui
詳細情報
軌間 1,435 mm
電化方式 交流25,000 V・50 Hz
架空電車線方式
最高速度 320 km/h
通行方向 左側通行
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TGV inOui(TGV イヌイ)は、2017年7月以降フランス国鉄(SNCF)が高速列車に使用するブランド名称である。"inOui"は「前例がない、驚くべき」と言う意味である[1]

概要

1981年にパリ - リヨン間で営業運転を開始して以降、フランス国鉄は高速列車用車両・TGVを用いる列車に対し、同名のTGVの愛称を使用していた[2]。一方、フランス国鉄は2010年代以降自社が展開する各種サービスに対し、「はい」「イェス」の意味を持つ"Oui"と言う単語を含んだブランド名称を展開しており、2013年から営業運転を開始した格安の高速列車"Ouigo(ウィゴー)"を皮切りに長距離バスOuibus(フランス語版))、マイカーリースサイト(Ouicar)など各種事業に使用するようになった[1]

そして、これまでTGVとして運行していた高速列車についても愛称を変更する事を決定し、2017年5月29日にロゴマークや新塗装と共に新たなブランド名「inOui」が発表された。営業運転はLGVブルターニュ-ペイ・ド・ラ・ロワール線の開通に合わせた同年の7月2日で、2020年までにTGVとして運行していた列車名称をすべてinOuiに変更する予定となっている。改称の理由としてフランス国鉄総裁のギョーム・ペピは「必要なブランド再生(リブランディング)である」と説明しており、これにより高速列車全体の利用客を2020年時点で1億2000万人へと引き上げる計画を発表している[1][3]

従来のTGVに設置されていた1等車やビュッフェはそのまま維持する一方、車内のWi-Fi設備の搭載やシートピッチの拡大、荷物置き場の拡充などの改良を行う事で、格安列車であるOuigoとの区別化が図られる[1]

なお、TGVと言う愛称が完全に消滅してしまうと言う訳ではなく、名称やロゴマークに「TGV」と言う表記が残される他、使用される高速車両については引き続きTGVと呼ばれる事となる[4]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d “フランス国鉄が「TGV」ブランドを捨てる事情”. 東洋経済オンライン. (2017年6月23日). https://toyokeizai.net/articles/-/174464 
  2. ^ “TGV | ヨーロッパ鉄道旅行ガイド”. レイルヨーロッパ. 2018年11月9日閲覧。
  3. ^ “高速鉄道TGV、「InOui」にサービス名が変更に” (2017年5月29日). 2018年11月9日閲覧。
  4. ^ “TGVからInOuiに変わるわけではない、フランス国鉄が導入する次世代サービス”. フランス/パリ特派員ブログ. 地球の歩き方 (2017年6月5日). 2018年11月9日閲覧。
フランス TGV
ブランド名
車両
旅客営業用
試作、事業用
輸出車両
高速新線 (LGV)
営業中
建設中
  • LGVニーム-モンペリエ連絡線(英語版)
計画中
国際共同
その他
インフラ
関連企業/団体/人物
メーカー
インフラ
  • RFF†→SNCFレゾ(フランス語版)
運行
  • SNCFSNCFモビリテ(フランス語版)
  • Ouigo
デザイン
  • ジャック・クーパー(フランス語版)
  • ロジェ・タロン(英語版)
  • クリスチャン・ラクロワ(英語版)
事故

* - 登場予定のもの

† - 過去に存在したもの
 
高速鉄道車両・列車(速度別)
350 km/h以上
アジア
300 - 349 km/h
アジア
欧州
その他
250 - 299 km/h
アジア
欧州
200 - 249 km/h
アジア
欧州
北米
 
各国の高速鉄道網
アジア
欧州
北米
南米
アフリカ
オセアニア
  • オーストラリア(英語版)*
 
車両メーカー
日本
アジア
中国中車
旧南車系
旧北車系
北米、欧州
アルストム

フィアット - GEC†)

ボンバルディア

*:登場予定のもの、計画中のもの - †:過去に存在したもの