中島哲也

曖昧さ回避 この項目では、映画監督について記述しています。オセロプレイヤーの同名の人物については「中島哲也 (オセロ)」をご覧ください。
なかしま てつや
中島 哲也
生年月日 (1959-09-02) 1959年9月2日(64歳)
出生地 日本の旗 日本福岡県
職業 映画監督CMディレクター
ジャンル 映画CMドラマミュージックビデオ
主な作品
映画
下妻物語
『嫌われ松子の一生』
パコと魔法の絵本
『告白』
渇き。
 
受賞
日本アカデミー賞
最優秀監督賞
2011年『告白』
最優秀脚本賞
2011年『告白』
その他の賞
ヨコハマ映画祭
監督賞
2004年下妻物語
日本映画プロフェッショナル大賞
監督賞

2004年下妻物語
芸術選奨文部科学大臣賞
2006年嫌われ松子の一生
テンプレートを表示

中島 哲也(なかしま てつや、1959年9月2日 - )は、日本の映画監督CMディレクター福岡県出身。

来歴

福岡県立筑紫高等学校を経て、明治大学卒業[1]。大学在学中は、映画研究会・騒動舎に属し、1982年に制作した『はの字忘れて』が、ぴあフィルムフェスティバル長谷川和彦の推薦により入選[1]。長谷川は「優れて構成的な毒のある笑いを提供してくれた。作家がこれ見よがしの下手な小細工をする作品が多い中で、中島君の正攻法は清々しい」と評した[1]

大学卒業後、CM制作会社の日本天然色映画に所属。1987年にフリーとなり手掛けたCMデビュー作のフジッコ漬物百選では、山口美江の「しばづけ食べたい」のセリフが話題になる。

1988年に映画『バカヤロー! 私、怒ってます 第二話 遠くてフラれるなんて』で劇場映画監督デビューを果たしてからも、サントリーモルツ球団」やサッポロ黒ラベル「温泉卓球」篇など多数のヒットCMを世に送り出しCM界の巨匠として知られるようになる。

1997年稲垣吾郎出演のフジカラー写ルンです」、1999年木村拓哉出演のJRAのCMを手掛けたの皮切りに、NTT東日本「ガッチャマン篇」CMやSmap Short Films他、SMAPの映像作品を数多く手掛ける。

映画監督としては2004年の『下妻物語』から注目されるようになり、その後もヒット作・話題作を作り続けている。

2010年の『告白』では日本アカデミー賞最優秀監督賞と最優秀脚本賞を受賞。『告白』は第83回アカデミー賞外国語映画賞の第1次選考9作品に残ったが、最終ノミネート5作品には選ばれなかった。

作品の特徴

  • スローモーションCGなどの様々な撮影技術を使った映像を得意とする。
  • 音楽に合わせてストーリー展開するMVのような演出を使うことが多い。
  • 無分別な行動をする子供が、多く登場する。
  • 暴力的なシーンなどにおいて対位法を使うことが多い。
  • 空のみを写すカットを入れることが多い。
  • 写真のフラッシュを連発する映像を入れることが多い。
  • ゴスロリ、ヤンキー、アダルトビデオなど日本特有のサブカルチャーがよく登場する。
  • 下妻物語』や『パコと魔法の絵本』、『渇き。』では、実写の中にアニメーションを挿入している。
  • AKB48でんぱ組.incなどのアイドルソングを使用することが多い。
  • 個性の強いヒロイン役にモデルで演技経験の全くなかった土屋アンナ小松菜奈らを抜擢し、女優デビューさせている[2]

エピソード

「プロの役者さんをほめるのは逆に失礼」という信念を持っており、『嫌われ松子の一生』に主演した中谷美紀は、著書で「出演者に厳しい」と、エピソードを披露している。他にも「(泳げないから)プールの深さはどれぐらいですか?」と質問した松たか子に対して「内容のことはともかく、プールの深さしか聞かないのかお前は?」と落胆したり、アヤカ・ウィルソンに逆に現場での態度を説教されるといったエピソードがある。

また「集団でのモノ作りが苦手」「熱気のある現場は嫌い」「重く辛い、胃が痛くなる空気の仕事が好き」であると語り、スタッフが撮影中に笑っていると「集中力が無い」と注意し、長年一緒に仕事をしているスタッフたちとも仕事以外の話はせず、彼らの私生活も全く知らないという。

AKB48の『Beginner』のプロモーションビデオを監督した際には「ゲームの世界に没頭する若者への警鐘」「痛みを通して生の意味を問う」などのメッセージを込めた作品として仕上げたものの、登場するメンバーが残虐な加害を受ける表現があるため、初公開されたイベントにおいては上映時に目をつぶるファンも多く、また、若年層ファンへの悪影響の懸念があり、シングルに付属されたプロモーションビデオはダンスシーンとメイキング映像で再編集された内容(DVDバージョン)となった[3]。オリジナルについてはレコチョクのみで配信されたが、のちに発売されたミュージッククリップ集にも収録されることとなった[4]

作品

CM

映画

  • はの字忘れて(1982年)監督
  • バカヤロー! 私、怒ってます 第二話 遠くてフラれるなんて(1988年)監督
  • 夏時間の大人たち(1997年)監督
  • Beautiful Sunday(1998年)監督・脚本
  • LUCKY STRIKE(2002年)監修
  • 下妻物語(2004年)監督・脚本
  • ヘアスタイル(2005年)企画・プロデュース[5]
  • 嫌われ松子の一生(2006年)監督・脚本
  • パコと魔法の絵本(2008年)監督・脚本
  • ララピポ (2009年) 脚本
  • フラレラ (2010年) 監督
  • 告白(2010年)監督・脚本
  • 渇き。(2014年)監督・脚本
  • 来る(2018年)監督・脚本

テレビドラマ

ミュージックビデオ

その他

主な受賞

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c 持永昌也「INTERVIEW― 監督・中島哲也の映画づくり」『キネマ旬報』2008年9月上旬号、キネマ旬報社、148 - 151頁。 
  2. ^ “『告白』以上に賛否両論の『渇き。』のすさまじさ! 小松菜奈がまたスゴイで”. 日経トレンディ (2014年6月27日). 2018年2月12日閲覧。
  3. ^ “AKB 衝撃の“残虐PV”は有料配信のみ”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2010年10月18日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2010/10/18/kiji/K20101018Z00001420.html 2020年11月27日閲覧。 
  4. ^ AKBがいっぱい ~ザ・ベスト・ミュージックビデオ
  5. ^ エンタゲット!

関連項目

  • Category:中島哲也の監督映画

外部リンク

中島哲也監督作品
1980年代
1990年代
  • 夏時間の大人たち (1997年)
  • Beautiful Sunday (1998年)
2000年代
2010年代
報知映画賞 監督賞
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
  • 作品賞
  • 監督賞
  • 主演男優賞
  • 主演女優賞
  • 助演男優賞
  • 助演女優賞
  • 新人賞
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
  • 日本アカデミー賞
  • 作品賞
  • 監督賞
  • 脚本賞
  • アニメーション作品賞
  • 外国作品賞
  • 主演男優賞
  • 主演女優賞
  • 助演男優賞
  • 助演女優賞
  • 音楽賞
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
  • 日本アカデミー賞
  • 作品賞
  • 監督賞
  • 脚本賞
  • アニメーション作品賞
  • 外国作品賞
  • 主演男優賞
  • 主演女優賞
  • 助演男優賞
  • 助演女優賞
  • 音楽賞
典拠管理データベース ウィキデータを編集
全般
  • ISNI
  • VIAF
  • WorldCat
国立図書館
  • スペイン
  • フランス
  • BnF data
  • ドイツ
  • イスラエル
  • アメリカ
  • 日本
  • 韓国
学術データベース
  • CiNii Books
  • CiNii Research
芸術家
  • MusicBrainz