五天山

五天山
五天山
五天山公園入口より
標高 304 m
所在地 北海道札幌市西区平和
位置 北緯43度02分59.9秒 東経141度15分23.5秒 / 北緯43.049972度 東経141.256528度 / 43.049972; 141.256528
プロジェクト 山
テンプレートを表示

五天山(ごてんざん)は、北海道札幌市西区平和にある標高304メートルの山である。

1000万年ほど前、一帯が海底だったころに堆積した地層に安山岩質のマグマが貫入して岩脈となった。その後、一帯が地表に隆起して周囲が浸食される中で残った、堅い岩脈の部分が山体を形成している[1]。かつては採石場として利用されていたため、南側の斜面は階段状の崖になっている[2]。山体が露出しているため柱状節理の発達を確認できるが、山腹と山頂では節理の方向が違っており、複雑な過程でマグマが冷却したと想定される[3]

山名は1935年(昭和10年)、開拓者の井上弥一郎が夢で大国主のお告げを受け、安井広・野村村栄・佐々木千代松といった土地の所有者たちと相談の上、神祠を設けるとともに仏典から引用して命名した[4]。そのため登山口近くには五天山神社が、山頂には小さな祠がある[2]

1996年から、山麓に札幌市西区では初となる総合公園造成計画が開始した[2]。公園は完成したものの、緑化復元のため植林された樹木は10年以上を経てもわずかしか生長していない[3]

現在は、五天山公園と呼ばれる公園になっている。

五天山公園:北海道札幌市西区福井10丁目

ギャラリー

  • 登山道入口
    登山道入口
  • 「開山拾年記念」碑
    「開山拾年記念」碑
  • 五天山神社
    五天山神社
  • 「馬頭観世音菩薩」碑
    「馬頭観世音菩薩」碑
  • 石仏群
    石仏群
  • 山頂
    山頂

脚注

  1. ^ 前田 2007, p. 51.
  2. ^ a b c 『札幌の秘境100選』
  3. ^ a b 前田 2007, p. 50.
  4. ^ 「札幌の山・峠 - 西区」『札幌地名考』

参考文献

ウィキメディア・コモンズには、五天山に関連するカテゴリがあります。
  • 『札幌地名考』さっぽろ文庫1
  • 「52 五天山(西区平和、福井)」、青木由直編著『札幌秘境100選』マップショップ、2006年10月。ISBN 4-9903282-0-5
  • 前田寿嗣『歩こう!札幌の地形と地質』北海道新聞社、2007年5月10日。ISBN 978-4-89453-410-0。 
札幌50峰 さっぽろ文庫48『札幌の山々』)

円山 - 荒井山 - 神社山 - 大倉山 - 三角山 - 天神山 - 焼山(西岡) - 白旗山 - 島松山(北広山) - 野牛山

藻岩山 - 砥石山 - 観音岩山(八剣山) - 硬石山 - 焼山(簾舞・豊平山) - 春香山 - 奥手稲山 - 手稲山 - 丸山 - 五天山

阿部山 - 樿山 - 迷沢山 - 四ツ峰 - 百松沢山 - 烏帽子岳 - 神威岳 - 小天狗岳 - 定山渓天狗岳 - 毒矢峰

朝日岳 - 夕日岳 - 札幌岳 - 狭薄山 - 空沼岳 - 漁岳 - 小漁山 - 小白山 - 蓬莱山 - 大二股山

股下山 - 白井岳 - 朝里岳 - 余市岳 - 南岳 - 美比内山 - 長尾山 - 無意根山 - 中岳 - 喜茂別岳